【イチジク】梅雨前から始めたい「アザミウマ」対策/無農薬で守る方法と時期を丁寧に解説します

イチジクに加害する「アザミウマ」という虫がいるのですが、皆さんはご存じですか?1~2mmの虫で花の害虫と言われています。イチジクの果実内部に侵入し、唾液を流し込んで、植物の組織を壊しながら汁液を吸い取るようにして加害します。今回は無農薬で「アザミウマ」を防除する方法をお伝えしていきます。

冒頭の補足

私たちが食べているイチジクは「果実」ではなく、本当は「花」ですのでアザミウマの被害はとても出やすいです。被害にあうとイチジクは中が黄色くなったり、白っぽくなり、まずくなります。経済栽培においては商品価値がなくなるため、慣行栽培においては約2カ月間、多発する時期になると毎週農薬をかけて防除しています。

「裏庭のイチジクを食べたことがあるけど、まずくて好きになれなかった」というお話をたまに聞くことがありますが、もしかしたら「アザミウマ」が多少なりとも関係していたのかもしれませんね。「アザミウマ」はイチジクによく入りますので、重要な防除対象といえます。

「アザミウマ」が入らない品種もある

まずはご自身が栽培されている品種が「アザミウマ」が入る品種かどうか確認しましょう。「アザミウマ」は、イチジクのハトメと言われる果頂部(人によっては「へそ」とか「目」と呼ぶ人もいる)が開くことでイチジクの果実内に侵入します。そのため、ハトメが開かない品種はそもそも「アザミウマ」の被害がでません。

筆者もハトメが開く品種、開かない品種について詳しくないため、知る限りで下記に記載します。

ハトメが開く品種

  • 桝井ドーフィン
  • 日本種(蓬莱柿)
  • ビオレ・ソリエス(ただし、晩成種のため被害は少ない)
  • アーチペル

ハトメが開かない品種

  • ロングドゥート(バナーネ)
  • フランダース
  • サルタン

対策が必要な時期

平均気温が20度を超える時期です。一般的には5月から9月上旬までの間です。地域にもよりますが、特に6月中旬-下旬ごろにピークを迎えます。5月中旬-下旬、6月中旬-下旬、7月下旬ごろは、爆発的に増えるタイミングがあるため、注意が必要です。

アザミウマの発生状況を確認したい場合は、後述の「防除開始時期を知る」を参照してください。

「アザミウマ」が侵入する果実の大きさ

桝井ドーフィンの情報になりますが、ご参考にしてください。桝井ドーフィンは果実が横径19mmになると「アザミウマ」が侵入できるほどのハトメが開くといわれています。従ってそのサイズになるころ、もしくはその前に、対策が必要です。

用意する道具

  • 1円玉
  • 医療用サージカルテープ(18mm以上・半透明のもの)
  • カマ(草刈り用)

※ 光による防除方法もあるのですが、コスパが良くないためここでは割愛しています。

アザミウマ対策
アザミウマ対策に1円とサージカルテープを使う

対策①侵入口(穴)をふさぐ

医療用サジカルテープでハトメを塞ぐことで「アザミウマ」の侵入を防ぎます。1円玉の直径が約19mmなため、1円玉をあてがって防除が必要な玉を見つけるといいでしょう。サジカルテープ以外でもいいのですが、着色が悪くなる場合があります。医療用のサジカルテープが比較的着色良好のようです。

アザミウマ対策
1円サイズはちょうどアザミウマが入る手前の大きさ。
アザミウマ対策
サージカルテープで侵入口を塞ぐ。

対策②周辺の草を刈る

「アザミウマ」は多くの雑草の花に寄生します。イチジク周辺の除草を行い、イチジクに飛び移らないようにしましょう。着果前の除草は効果が高いようです。特にクローバー(シロツメクサ)には多くのアザミウマが集まるため積極的に除草しましょう。

防除開始時期を知る

イチジクの着果している高さにホリバー(青色)を設置することで、徐々に増えてきた様子や、爆発的に増殖しているタイミングなども知ることもできます。「アザミウマ」は青色のもに集まる習性があるため、ホリバーを設置するときはイチジクから離して設置しましょう。

筆者から最後に

以上、無農薬で行う「アザミウマ」の防除方法でした!Instagram、Youtubeもやっています。フォロー、チャンネル登録いただけますと凄く嬉しいです。

Youtubeは今はほとんど更新できていないのですが、夏くらいから徐々に増やしていきたいと思っています。畑仕事とアルバイトをしながらですが、まずはブログとInstagramの更新に慣れていこうと思っています。これからもよろしくお願いいたします。最後までご覧いただきありがとうございました!素敵ないちじくライフをお過ごしください♪

アザミウマ対策
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