【イチジクの管理】良い葉と悪い葉の見分け方

今回は光合成が十分に行えている良い葉っぱの特徴と悪い葉っぱの特徴を記載します。葉が元気でなければ光合成が十分に行えません。

光合成が十分に行えないと味の劣化はもちろんですが、不着果、自然落下、来年の生育不良につながります。現在の生育状況を把握するためにもぜび良い葉っぱの条件を知っておきましょう!

良い葉っぱの特徴

上記の通り、しっかりと光合成を行える葉が良い葉っぱの条件です。次のような特徴があります。

  • 葉が小さい
  • 緑が濃い
  • 葉に厚みがある
  • 日中でも上を向いている
やや大きい…。個人的には手のひらサイズより少し大きめがベスト(ビオレソリエス)
これでも少し大きいかな…。個人的には手のひらサイズより少し大きめがベスト(ビオレソリエス)
シャンとして上を向く葉は厚みがあり、緑が濃いものが多い
日中でもシャンと上を向く葉は厚みがあり、緑が濃いものが多い

 

悪い葉っぱの特徴

逆に、次のような葉は十分に光合成が行えていない可能性があります。

  • 葉が大きい
  • 緑が薄い
  • 葉に厚みがなく、ベロンとしている
  • 日中は頼りなく、下を向いてしまう
大きい葉の例。手のひら2倍のサイズで、ベロンとしている。
大きい葉の例。手のひら2倍のサイズで、ベロンとしていて上を向いていない。葉に厚みもない。

光合成がうまくできていないと、葉は光合成をしようと大きくなる傾向があります。また、緑が薄いということは光合成を行うのに必要な葉緑素が少ないことを意味します。

厚みがなければ、カルシウムが不足気味で病気にもかかりやすくなります。また、乾燥にも弱く、構音障害や水切れによる乾燥で葉枯れが起きやすくなります。枯れてしまってはその葉では光合成をおこなうことはできません。

元気な葉を作るには

窒素を与えすぎない

窒素過多は徒長気味な成長になりやすく、葉が大きくなりやすすなります。

微量要素を補給する

植物はカルシウムやマグネシウム、モリブテンや亜鉛、鉄などの微量要素の吸収ができると葉緑素が濃くなります。

ただし、土壌中のカルシウムの割合が高くなりすぎると、マグネシウム欠乏やカルシウム欠乏等が起こりますので注意が必要です。

カルシウムの補給は可能な限り、有機石灰による補給を行うとよいでしょう。また、葉面散布により微量要素を補給すると効果的です。

海藻ベースの液肥は葉を強くし、光合成を促進する
葉面散布で微量要素を補うのも一つの方法

光は適度が良い

まったくの日陰は良くありませんが、一日中強い光が当たるのも、イチジクにとっては良くありません。強い光は光合成が止まり、植物の活動が停止します。そうなると植物の成長に必要な要素の生成が行われなくなってしまいます。

日の出から10時〜11時ごろまでの間、日光に当たっていれば十分と言えます。夏場の正午や午後の強い日差しはイチジクにとっては強すぎて、葉温が28度を超えると光合成の活動が鈍化します。

寒冷紗などを設けて、適度な遮光を行い、温度管理をすることで光合成を促進し、健全な生育を促します。

樹勢が強く、9月上旬にて3m以上主枝(4本)が伸びている
時には遮光もイチジクには必要。使い方次第で光合成を促すことにつながる。

最後に

今回は以上です。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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シャンとして上を向く葉は厚みがあり、緑が濃いものが多い
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