【イチジクの管理】イチジクに適した肥料は何か?

肥料は、イチジクの樹そのものの成長を促し、実の生産を促進するのに役立ちます。肥料が十分でないと実がつかないこともあります。イチジクに肥料を与えるときは、バランスが取れていて、イチジクに適した肥料を選ぶことが重要です。ここでは鉢での栽培に適した肥料を考察していきます。

元肥:緩効性の化成肥料がおすすめ

イチジクに適した肥料の 1 つは、窒素、リン、カリウム (N-P-K) を等量含む、バランスの取れた肥料です。これらの栄養素は、健康な植物の成長、根の発達、および果実の生産に不可欠です。鉢での栽培は緩効性肥料(化成)が長期間にわたって肥料を利かすことができるため追肥の手間を省いたり、過剰な施肥を防いでイチジクが軟弱に育つのを防いでくれます。

中にはマガァンプのように1年間肥効が続く肥料もあります(リンが高すぎても特に問題はありません)。

他にも、堆肥を使用することも良いかと思います。特に堆肥に含まれる腐植は、細かい根の伸長を促進し、美味しい果実の生産や、病害虫に強い樹を育てるのに役立ちます。

施肥量はパッケージの指示に従い適量を与えます。

有機肥料の使用には注意が必要

土の量が限られる鉢での栽培(大きいサイズの鉢を除く)、有機物を分解する微生物の種類は少ないことや、有機物は水を含むと腐敗がしやすく、根を傷つけたり虫を招きやすいためあまりお勧めしません。

特に鶏ふんや油粕は窒素分が高くアンモニアガスが発生しやすいため、根を傷つけたり、虫を呼び寄せやすいため、使用する際は少量を土の中によく混ぜると良いでしょう。

追肥:CaやMg、微量要素は葉面散布や液肥が効果的

カルシウムやマグネシウム、鉄やモリブテンといった他の要素もイチジクは必要とします。鉢での栽培ではこれらの要素は元肥として投入しても、土中での分解を通して根からの吸収するのは非効率になりやすいため、葉面散布や液肥による施肥が効果的です。生育状況をみながら追肥していくと良いでしょう。

まとめ

鉢でのイチジク栽培において、元肥には遅効性の化成肥料を使用し、生育状況をみながら必要な要素を葉面散布や液肥を通して追肥していくのが良いでしょう。

液肥は購入すると高いため、窒素やカリを効かせたい場合は小袋の固形の肥料1g(1ml)を水で100倍に希釈したものを原液として、1000倍に希釈して散布(葉面散布も同様)すると経済的です。同様にカルシウムやマグネシウムなどは、卵の殻や苦土石灰をお酢で溶かしたものを原液とし、1000倍希釈したり(液肥、葉面散布)、鉄は緑茶で溶解させたものを希釈したりすることで、安価で簡単に作成することができます。最近はYoutubeで作り方を紹介している動画も多いので、検索して参考に作られてみてください。

ただ、微量要素の中には作成が難しいものもあるため(モリブテン等)、1,000円くらいの海藻でできた葉面散布用肥料を使うこともおすすめです。

海藻ベースの液肥は葉を強くし、光合成を促進する
最新情報をチェックしよう!
NO IMAGE